新しい教材「ミュージック・プレイ」について―②
新しい教材「ミュージック・プレイ」について―②
「ミュージック・プレイ」①の続きです。
この教材を使うと・・生徒さんがどのようの成長していかれるかというと・・
7.自ら答えを見つけ出す喜び、問題解決処理能力
ミュージックプレイのテキストは、生徒さんがイラストや文字をヒントに、自分で答えを見つ けることを重視
なので、先生は答えはあえて言わず、生徒さん一人一人が自分で答えを見つけ出すお 手伝いをします。
たとえば、音階が登場したときの指のターンも、トンネルといったイラストを参考に、生徒さ んが自分で答えを発見するようになっている
この自分で答えを見つけ出すのは、生徒さんに「お宝発見」という喜びを生み出す このお宝探しゲームという感覚は、テキスト全般に共通
受動的に答えを聞いているだけでは、脳が働かない
みずから主体的に答えを探そうとするので、脳を使う
つまり、ミュージックプレイのテキストを使えば使うほど、頭を使う必要がある このため、問題解決処理能力(カオス耐性)が育つ
8.子どもたちの脳の発達について
最近の脳科学では、子どもたちの脳の成長の過程が明らかになってきた ここでは、わかりやすいようにあえて「右脳」「左脳」という風に分けて考察 実際は、右脳左脳といった簡単な分け方ではなく、もっと複雑
赤ちゃんの脳の発達は、右脳が最初(0~4歳)
左脳の発達は、タイムラグがあり、早い子で4歳くらいから、遅い子だと7歳くらいから 大切なのは、子どもたちの脳の発達に合わせたカリキュラム
右脳がつかさどる領域
非言語情報、イメージ、発想、空間認識能力など
左脳がつかさどる領域
言語、論理、数的処理能力など
たとえば、3歳のお子さんに音楽理論の話をしても無駄
なぜなら、理論や理屈をつかさどる左脳の発達は、もっと後だから またリズムは拍を数えたり、数的処理能力が必要
なので、左脳がまだ発達していない子どもに、ポリリズムやシンコペーションなど必要以 上のリズムトレーニングを行うのは非効率的
つまり、音楽の学びにも順番とタイミングがある
ミュージックプレイテキストは、こうした子どもたちの脳の発達の順番に基づいてカリキュ ラムが組まれている
9.行動経済学、心理学が明かす「あそび」の重要性
人の意識には、3つの領域がある
顕在意識、潜在意識、超意識
顕在意識は意識全体の数%のみ
ポイントは、潜在意識の働きを理解すること
潜在意識には、複数の働きがあるが、もっとも重要な働きが「現状維持機能」 人間に備わっている防衛本能
現状を維持させようとする働き
ピアノの練習を先延ばしにしたり・・・
新しいことに挑戦しても、3日坊主になってしまったり・・・
せっかく良いアイディアを思いついたのに、すっかり忘れてしまう・・・ といったのも潜在意識の現状維持機能の働き
しかし、「あそび」になった瞬間、潜在意識の現状維持機能が働かなくなる
<ミュージックプレイテキストが、こどもたちに人気な理由>
テキストが子どもたちにとっては、「あそび」に見える
あそびなので、子どもたちの現状維持機能が働かなくなる
最初は「あそび感覚」で、5分ピアノを弾き続けると、今度は現状維持機能がピアノを弾 くことを現状ととらえる(現状維持機能が騙される)
なので、子どもたちがレッスンで集中するようになる
集中した子の中には、30分のレッスンで、十数ページもテキストが進む場合もある ポイントは、「あそび」を悪いことととらえない
心理学や行動経済学では、むしろ「あそび心」が大切であることが証明されているという 事実認識
10.「身体性」という考え方
これまでのピアノのレッスンは、譜読み中心でしたが、音楽は譜読みだけか?
ミュージックプレイの指導には、譜読み以外にも、作曲、アレンジ、リスニング、即興演奏、 アンサンブルなどが含まれている
というのも、これらのアクティブティ全体が音楽には含まれている
さらに、ミュージックプレイは、これらのアクティビティをバラバラに考えるのではなく、すべ て関連しあっている
本来は、作曲もアレンジもリスニングも即興演奏もアンサンブルも譜読みと有機的につながっている
有機的なつながりがあるので、栄養素が隅々にまでいきわたり、生徒さんの心が健康に なり、楽しくなる
11.演奏のプロが明かす読譜が楽しくなる正しい音楽の学び方
多くの人が、作曲は特別な人だけができる難しいこと、即興演奏も難しいものという誤解 があるように感じています。
テキストを実際にお使いいただければお分かりいただけますが、
実は今できること、簡単な 方法があるんです。
大切なのは、今できること
今できることを楽しむこと
楽しいので、次にやりたいこと、挑戦したいことが生まれる
十分に楽しむことは、あかちゃんが十分にハイハイをすることと同じくらい重要なんです。
①4歳のお子さんがピアノを適当弾きする「自己表現」が出発点
②自分らしい即興演奏や作曲という「生み出す」体験
③飽きるまで十分に即興演奏や作曲、アレンジ、アンサンブルを行う→マンネリ化
④マンネリ化が、他の人は、どのような曲の作り方をしているか?どのようなアレンジを 行っているか?を探るための読譜、リスニングのモチベーションになる
⑤結果的にレバレッジのかかった読譜、リスニングができるようになる
⑥正しいインプットができるようになるため、圧倒的な表現方法が身につく
⑦圧倒的な表現方法をもとに、さらに素敵な作品を生み出すことができるようになる
いい事ずくめですね。
この教材の効果は更にもっとあるんです。
この続き方は、また次回に・・。^^